黒物レビュー殴り書き「HMZ-T1」

ヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)としては異例の話題となっているSONY「HMZ-T1」を購入したので、折角なんでレビューしてみます。


この代物はというと、0.7インチの有機EL液晶を二枚搭載し、ハイコントラストの映像とクロストークなしの3Dを……という薀蓄は省略。
要するに「頭に装着するだけで映画館並のスクリーンを体験できる!(3Dつき)」といふ、日本の住宅事情に優しい大変画期的なものです。

液晶解像度も1280×720ということで、俗にいう「HD画質」も楽しめ、さらにサラウンドヘッドフォンも搭載されており、さらにさらに需要と供給の誤差の大きさに気づいたのかマスコミも全然プッシュしなくなった3D映像も楽しめるという、一石三鳥なアイテムなんですね。


私事ではありますが、今年の三度に渡る引越し作業が祟ってか、サラウンドスピーカーのアンプが急逝したので、もうあんな持ち運びも設置もしんどいものは買わず、バーチャルヘッドフォンで慎ましくホームシアターライフを送ろう…と思っていた矢先に発表されたため、これならサウンドはもちろんテレビも要らなくなってちょうどいい!となって衝動買いしたのでした。(待ちきれなくて7.1ch 3D対応バーチャルサラウンドヘッドフォンDS-7500も結局購入した…)


さてこのHMZ-T1、公式の売り文句によれば、「20メートル先の750インチの画面」を謳っている。この手の数字は誇張していることが少なくない。
2chのAV板のHMZ-T1スレを覗くも、この手のHMDは見え方や体験感において、個人差が非常に大きいそうだ。
発表から約2週間後の9月10日より、銀座ソニービル等で実機体験ができるとのことだった。ので、9月半ばにちょうど東京出張がはいったので、空いた時間に銀座ソニービルに赴き体験して見ることにした。微妙な感じなら予約をキャンセルすればいいやなどと思いつつ。

で、平日の昼間にもかかわらず約1時間並び、5分ほど体験。新作スパイダーマンのトレーラーを観た。
感覚としては「思ったより大きく見えるな〜」という感じで、それ以上でもそれ以下でもなかった。
実際手元に届いて使い始めてから気づいたが、5分程度でバタバタと試すのと、自分の部屋で落ち着いて試すのでは全然印象が違うな…と感じた。


そんな体験会から約2ヶ月が経ち、2011年11月11日に商品が届いてしまった。わお、今思えばゾロ目だ。


開封して取り出してみると、体験会では気づかなかったがバイザーの白い部分は光をあてると青く反射したりしていて無駄にサイバー感を演出しています。
早速セッティングし、映画、ゲームなどで試してみたので、それぞれの雑感などを書いていきたいと思います。


とりあえず全体的なところとしては、映像がマジ綺麗!これはマジ。黒の表現が完全に黒になっており、映像の端や背景が真っ黒だと、画面の境目がわからないほど。有機EL半端ない。また、残像感も皆無だ。

そして問題の画面サイズ。結論から言えば「映画館でど真ん中の中段くらいの席で見てる」くらいの大きさは十分体感できた。
仕組みとしては極小の画面をレンズを使ってのぞき込んでいるので、ある程度「これは映画館だ!」という思い込みは必要だ。
HMZ-T1単体ではわずかに手元が見える形状になっているので、部屋を暗くするか、付属の遮光シールドをつけて、HMZ-T1を装着したら画面以外は真っ暗という状況をつくれば簡単に没入できる。
ちなみに遮光シールドを付けない場合は、携帯を操作したりものを取って食べるなどは可能な程度は視界が得られるようになっている。

イメージとしてはこんな感じだろうか…。伝わるだろうか…。
HMDによくある誤解として「視界いっぱいに画面が映るんじゃねーの?」というイメージがあるらしい。
なんというかこればっかりは体験するのが早いのだが、公式の「20メートル先の750インチ」というのはあながち大げさではない。距離感はあるが十分に巨大な画面を体感できるだろう。
少なくとも、自分は42インチ液晶を約1メートルの距離から使用していたが、それよりはかなり大きく感じられた。
解像度はフルHDには及ばないが、高コントラスト、残像感のない本機ではかなり満足できる画質になっていると思う。そもそも3D映像や現行機のゲームの大半は720pなので、ほぼ問題ないといっていいだろう。

サラウンドヘッドフォンの方は、本体が実売価格約59800円でこの映像体験を実現しているのを考えればハイスペックなヘッドフォンではないことが想像できるが、まぁその通りだ。
リアルサラウンド環境やHDソースの音声に慣れてしまった耳には物足りないかもしれないが、一応イヤーパッド部分は稼働するので耳から離し、音声はアンプから出力するという方法もとれる。イヤフォンも可能だが、HMZ-T1を装着した上にさらに別のヘッドフォンというのは無理だった。
音自体は高音の弱さは若干気になるものの、低音はそれなりに出ていて、サラウンド感もハッキリしているので大多数の人間は満足できるものになっているはずだ。


さて、そんなわけでモノ自体には十分満足できたので、以下の3Dソースのコンテンツを試してみた。参考になれば幸いです。


Blu-ray(映画)
塔の上のラプンツェル 3D
高コントラストの映像と丁寧な3D表現が素晴らしい。3Dの視聴環境があるなら是非とも観ておくべき作品。映画自体の出来も素晴らしいので、3Dじゃなくとも観るべき。
CGアニメと3D演出の親和性の高さは、ディズニー映画の新たな売りになるんじゃないかな。

パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉 3D
全体的な3D感はラプンツェルほどではないが、要所要所でメリハリの効いた演出がいい味を出していた。何かが吹っ飛んでくるシーンでは目を閉じてしまった。キーラ・ナイトレイが出演していなくて絶望しかけたが、新たなヒロインのペネロペ・クロスが可愛かったのでよかった。げへ。
ラプンツェルは画面サイズがビスタサイズだったのに対し、こちらはシネスコサイズだったので画面は横長で縦に狭い。テレビとかだとシネスコは結構窮屈に感じられるのだが、HMZ-T1だと不思議とビスタサイズよりも高い没入感を得られた。不思議なもんです。


ゲーム
ワンダと巨像
ゲーム側で3Dボリュームを調整できたので、いきなりMAXにしてやってみたところ、アグロに乗ってダッシュした瞬間酔いそうになった。デフォルトが丁度いいと思われる…。
荒野を駆けるところは空間の広さを感じることができるが、巨像戦では思いの外3D感は感じられなかった。やはり3Dは空間表現において効果を発揮するようなので、試していないがICOなら全体的な3D感はアップしそうだ。

アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス
画面内の密度が高いのと、丁寧な3Dで高い立体感を感じることができる。が、かなりジャギが目立つ。どうもゲーム自体の内部解像度が720pの場合3D表示にするとジャギるらしい。ただ、HMZ-T1発売直前に話題になった「ゲームをプレイすると3〜5フレームの遅延が発生する」というのはなかった。ワンダもアンチャーテッドも違和感なくプレイできた。


…と、4つの3Dコンテンツの他、2Dの様々な映像を試してみました。
3Dに関しては、3D眼鏡や3DSで感じる「映像のブレ」が皆無の、かなり自然な3Dを楽しめた。クロストークフリーという方式で、2011年現在で存在する機器でクロストークフリーの3Dを視聴できるのはHMZ-T1のみとのこと。

画面と距離感があるのでゲームをする時違和感があるかなと思っていたが、FPS視点のPortal 2をプレイしても全く違和感なく楽しめた。まぁ、機器の性質上やはり眼は疲れるので、慣れの問題かもしれないが長時間のプレイは厳しそうだ…。

ちなみに、PS3に接続するとディスプレイサイズが72インチで認識されるが、恐らくそれがベストだと思われる。一度750インチにして3D映像を見たところ、3D表現がおかしくて画面を見た瞬間酔ってしまった。


http://www.sony.jp/hmd/index.html

総括としては、これはかなりいい買い物になった。値段相応の価値はあるだろう。
大画面とサラウンドが場所を選ばず楽しめるのは非常にいい。プロジェクターもサラウンドシステムも持っていないという場合は、ホームシアター入門としても非常にコストパフォーマンスが高いガジェットだと思う。
自分の場合は、ソファーベッドに仰向けになりながら映画もゲームもできるようになったので非常に快適だ。まぁ、ある意味堕落の極みとも言えるが…。

HDMI接続できる機器であればどれでも繋ぐことができるので、ゲーム機はもちろんApple TVも楽しむことができるし、PCのモニタとしても使える。とはいったもののPC用だと解像度的に厳しいが。


ひとつ問題があるとすれば、これは恐らく個人的な問題だと思うが、HMZ-T1は覗き込むレンズの位置を自分の眼球の位置に合わせて調節することができるのだが、自分の視力が左右で差があるためか、もしくは調節幅の限界より少し左右の眼球の位置が離れているせいか、どれほど調節しても画面の中心付近が若干ボヤけて見えてしまうのが気になった。2chのスレなどを見ていてもそういった報告はないので、自分の眼の問題なのは間違いなさそうだ…。
ので、最近は毎日1時間ほど河原を散歩する際に遠くの建物の窓や看板を凝視して視力矯正中です。治るかな…。あ、あと眼鏡の方でも問題なく着用できるようです。


そんなこんなでHMZ-T1、おすすめです。ゲーム用途だけだと(眼精疲労的に)厳しいので、映画等の映像コンテンツをよく観る人には特におすすめです。
個人的にはもう、映画館はいかなくてもいいかな…って思ってるほどイイです。




紹介ついでに久々にアフィリエイトなんぞを貼ってみまんた。
が、2011年11月15日現在プレミアがついているみたいで値段がおかしいことになっていますが、実売価格は59800円前後なので、その価格で手に入るようなら迷っている方は是非手に入れてみてください!

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